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2022年10月25日

ストックビジネスとは?メリット、デメリットについて解説

ストックビジネスとは蓄積型の仕組みを展開しているビジネスを指しており、景気に左右されにくい特徴があります。ですが、一つひとつの契約金額が小さいため、数を積み上げなければ十分な収益を得ることができません。短期間のうちに収益を伸ばしていきたいと考えている場合、フロービジネスの方が適している可能性もあります。ここでは、ストックビジネスの概要やメリット・デメリットをご紹介し、ストックビジネスの作り方について深掘りしていきます。

1.ストックビジネスとは

ストックビジネスの概要について確認しましょう。他のビジネスとの違いについても解説します。

ストックビジネスとは

ストックビジネスとは、サービスの継続利用によって収益を得るためのビジネスモデルです。代表的なストックビジネスとしては不動産があります。例えば不動産の賃貸を例にすると、一般的な賃貸契約を結ぶと、2年間賃料が毎月支払われるようになります。契約更新されれば、さらに2年間の賃貸契約を新たに結ぶことができるため、継続的な収益が見込めるようになります。定期的に収益が蓄積(ストック)されていく仕組みとなっているため、ストックビジネスと呼ばれます。ストックビジネスは景気に左右されにくいビジネスモデルとしても知られており、コロナ禍でも安定的な収益を出していた企業が注目をされました。

フロービジネスとの違い

ストックビジネスと比較されるビジネスモデルに、フロービジネスがあります。フローは英語で流れを意味する言葉であり、顧客との取引が完結したらまた新たな顧客との取引が始まるように、顧客との関係が流動的であるビジネスを指しています。顧客との関係は1回の取引で完了するため、飲食業や小売業などがフロービジネスに該当します。フロービジネスは即金性が高いビジネスモデルとして知られており、売れる商品を開発できれば、あとは回転数をあげれば収益を膨らますことができます。売り切りの販売方法であるため収益の予測が立てづらいデメリットがありますが、短期間で収益を最大化できるビジネスモデルです。

サブスクビジネスとの違い

継続収入を生み出すサービスとして注目を集めているのがサブスクリプションビジネスです。サブスクリプションは定期課金を意味する言葉であり、一定期間サービスを利用できる権利を購入します。動画配信やデザインツールの使用など、ネットサービスなどで多く見られるビジネス形態です。サブスクリプションビジネスも継続利用によって収益を得るビジネスモデルですので、ストックビジネスの一つと言えます。ストックビジネスは継続収入というビジネスの考え方を指す言葉であり、サブスクリプションはその継続収入を実現するための具体的な手段というわけです。

2.ストックビジネスのメリット

ストックビジネスのメリット
ストックビジネスのメリットは、売上の安定と契約を結べば顧客と継続的に関係を構築できることです。

売り上げが安定する

ストックビジネスでは、新規顧客との契約が成立すれば、契約以降安定した収入を継続的に得ることができます。必要な手続きは契約と退会のみなので、退会するまではなんの手続きも必要とせず、毎月決まった金額が支払われる仕組みだからです。時間が経つにつれて顧客からの支払い総額は増えていき、収益の見通しがしやすいため、ストレスが少ない働き方を実現することができます。

顧客との関係が継続するため課題や顧客ニーズを把握できる

顧客との継続的な関係を築くことができるため、商品やサービスに対する課題を見つけやすく、顧客ニーズを把握しやすい環境であることもメリットの一つです。ストックビジネスでは顧客にいかに継続してもらうかがカギになるため、商品・サービスの改善が欠かせません。顧客の声が届きやすいビジネスモデルが商品開発をサポートします。また、ストックビジネスでは一度契約すれば継続契約が自動的に開始するため、新規顧客の契約に集中できるメリットもあります。

3.ストックビジネスのデメリット

反対にストックビジネスのデメリットは、軌道に乗るまでに時間がかかることと、品質向上をし続ける必要があることです。

売り上げが安定するまでに時間がかかる

ストックビジネスでは、顧客に定額の費用を継続的に支払ってもらう必要があるため、1契約ごとの売上が小さくなる傾向があります。1契約ごとの売上が小さいということは、十分な収益をあげるには契約数を積み上げなければなりません。売上が安定するまでには時間がかかることがデメリットになります。

製品、サービスの品質を向上し続ける必要がある

ストックビジネスは、製品・サービスを利用し続けてもらうビジネスモデルです。つまり、製品やサービスに納得できなければ、その時点で解約されてしまい、継続的な収入が失われてしまいます。常に顧客ニーズを満たすための開発をし続けなければならない点が、ストックビジネスのデメリットです。

4.ストックビジネスの例

ストックビジネスの例

法人向けストックビジネス例

法人向けのストックビジネス例としては、賃貸オフィスや貸し倉庫が代表例です。不動産の所有は強力な収入源となります。また、カーリースやOA機器のリースなどもストックビジネスです。こちらも法人からの需要がある製品ですが、定期的なメンテナンスが必要になります。

個人向けストックビジネス例

個人向けのビジネス例としては、健康食品などの定期購入が広く知られているストックビジネスです。最近では、動画配信などをサブスクリプションで定期継続課金させるスタイルを取る企業が増えてきています。昔からある個人向けストックビジネスとしては、ガス・電気・ネット回線などのインフラ関係、塾やフィットネスなどの習い事があります。また、自動車保険や火災保険などの保険関係も、毎月定額を支払うストックビジネスの一種と言えます。

5.ストックビジネスの作り方

ストックビジネスの作り方
継続収入を得られるストックビジネスですが、以下の4つのステップで構築していきます。

  • 商品を作る・・・ストックビジネスを作るための土台は商品・サービスにあります。継続的に支払いをする価値があるものと感じてもらう必要がありますので、節約の対象にされてはいけません。
  • 供給の体制を整える・・・価値ある商品が完成したら、継続受注に対応できるような供給体制を整える必要があります。品切れにしないための原料調達の確保、安定供給のための設備投資をおこないます。
  • 顧客を獲得する・・・ストックビジネスを軌道に乗せるには、できるだけ早く十分な収益を見込めるほどの新規顧客を集める必要があります。一度契約を結ぶことができれば継続的な収益源の確保になりますので、新規顧客をいかに獲得できるかが成功へのカギになります。
  • 商品力を強化する・・・顧客一人あたりの収益を高めるためには、長く利用してもらう必要があります。商品に改善を加え定期的なアップデートをおこない、長期契約の方には手厚いサービスを提供するなど、解約されないための工夫が大切です。

 

6.ストックビジネスの注意点

安定を得られやすいストックビジネスですが、誰にでも向いているビジネスというわけではありません。ストックビジネスは資金力を前提としたビジネスですので注意してください。

ストックビジネスはスモールスタートの会社にとって不利

デメリットの項目でご紹介したとおり、ストックビジネスは収益が安定するまでに時間がかかります。理由としては、1契約あたりまたは1顧客あたりの収益が小さいからです。ストックビジネスは小さな利益を少しずつ積み上げていくビジネスモデルですから、収益が積み上がるまでの期間を耐えられるだけの、十分な運転資金を確保しておく必要があります。小資金で始めたいオーナーやスモールスタートでビジネスを始めたい会社にとって、赤字が長期間続くストックビジネスは不利なモデルと言えるでしょう。

初心者にはストックビジネスよりもフロービジネスがおすすめ

スモールスタートで始めたい人や業界未経験の初心者から始めたい人には、ストックビジネスよりもフロービジネスがおすすめです。なぜなら1契約あたりの収益や1顧客あたりの売上を大きくできるため、少ない顧客でも十分な収益を上げられるビジネスモデルだからです。多くのビジネスオーナーにとって一番悩ましいのが集客ですが、ストックビジネスではサービスを継続して利用してくれる大量の顧客を必要とします。対してフロービジネスは顧客数が少なくても十分な利益を上げられ、実績がついて集客が安定してくれば、当然安定したビジネスを展開することが可能です。

 

7.まとめ

ストックビジネスは安定かつ継続的な収益を得られる仕組みではありますが、製品やサービスが飽きられてしまうと解約され、継続収入の仕組みが成り立たなくなってしまいます。また、ビジネスが軌道に乗るまでには時間がかかるため、満足度の高い商品を開発し続けられる経済的な体力も必要になります。短期間で収益化を目指すなら、商品の販売回転数をあげられるフロービジネスがおすすめです。

 

 

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