買取専門店開業
2022年6月15日

フランチャイズチェーンとは?フランチャイズ加盟店と直営店の違いを解説

同じ店名の看板を掲げていても、直営店方式で店舗を増やしているところと、フランチャイズ方式で加盟店を増やしているところがあります。また、フランチャイズチェーンの中にも直営店と加盟店があります。

この直営店と加盟店とは、どういった違いがあるのでしょうか?
メリットとデメリットについてもご紹介します。

1.そもそもフランチャイズとは

例えば、コンビニエンスストアのフランチャイズであれば、ローソンやセブン-イレブンといったフランチャイズ本部と契約を結び、店舗を自らが運営するスタイルをフランチャイズビジネスといいます。

本部が所有するフランチャイズチェーンの名前や商品、ノウハウなどを使用できますが、加盟金やサポート料として指定のロイヤリティを支払わなければなりません。

とはいえ、フランチャイズチェーンのブランド力を生かして店舗を運営できることや、その分野のビジネスの経験がなくても参入できることから、個人で独立・起業するよりもビジネスを始めやすいといわれています。

2.フランチャイズチェーンとは?

フランチャイズチェーンとは、同じブランドの店舗を地域ごとに複数出店することで、事業の拡大を推進するための経営手法の一つです。ABCショップ〇〇3丁目店、ABCショップ〇〇5丁目店など、ブランド名はそのままに地域の名称を後ろにつけて店舗ごとの区別をするのが一般的です。
コンビニエンスストアやファミリーレストラン、買取店やホームクリーニングなど、さまざまな業種・業態にフランチャイズチェーンが導入されています。店舗によって少なからず個性や違いがあるものの、扱う商品やサービスにはブランドとして一定以上のクオリティが担保されていますので、利用者としてはどこの店舗でも変わらない品質の商品やサービスの購入ができます。自社ブランドをフランチャイズチェーンとして事業拡大することで、ブランドに対するユーザーの安心感を獲得することができるのです。

自社ブランドを所有する企業としては、フランチャイズチェーン店舗が増えることでお客さんとの接点が増えますから、認知度が向上し新規顧客の集客を有利に進めることができますし、店舗が増えれば一度に大量に商品の原料を仕入れることができるため、原価率を下げ利益率を高める効果も期待できます。
「知っている」「安心できる」というのはお客さんにとって心強いブランドイメージになり、競合に対して優位にビジネスを展開できるため、フランチャイズチェーン店舗が増えるごとに競争優位のメリットが大きくなります。そんなフランチャイズチェーンを成功させるためには、フランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店の関係をいかに良好に構築していくかがカギになります。

(1)フランチャイズ本部とは?

フランチャイズチェーンにおいて、ブランドイメージの向上やビジネスモデルの土台を構築するのがフランチャイズ本部です。加盟店に代わって商品開発やブランド全体の宣伝活動をおこない、競争優位性を維持するための活動をおこないます。また、加盟店へのサポートや商品の物流など、ブランドを運営するためのあらゆる仕組みを構築するのがフランチャイズ本部としての機能です。

具体的な役割としては、商品開発・マーケティング・教育研修・店舗運営・店舗開発・物件調査・加盟店管理・物流・経営管理システムのデジタル化などがあります。
商品開発においては、消費者に魅力を感じてもらえるような、独自性があり時代の変化に対応できるようなものを常に作り続ける役割を担っています。
マーケティングにおいては、小規模店舗ではできないような、テレビなど規模を活かした宣伝活動をおこない、多くの人へブランドの認知を広げる活動をおこないます。
教育研修においては、フランチャイズチェーンに加盟する店舗オーナーがスムーズにビジネスをスタートできるよう、開業前のサポートをおこないます。また、開業後も加盟店として大いに活躍してもらうために、スーパーバイザーと呼ばれる担当者をつけて、店舗運営について継続的なアドバイスを実施していきます。
物流においては、フランチャイズチェーン店舗が増加しても、安定的に商品の原料を各店舗に届けられるよう手配する必要があります。
また、経営管理システムのデジタル化の推進は、増加する店舗を一元的に管理するために欠かせないものとなっています。フランチャイズチェーンを健全に運営していくには、フランチャイズ本部によるサポート体制の充実が必須となっています。

(2)フランチャイズ加盟店とは?

フランチャイズチェーンにおいて、本部の方針に従い、店舗売上の最大化を目指すのがフランチャイズ加盟店です。全ての加盟店は同一のブランドを使用していますが、フランチャイズ加盟店にはそれぞれの店舗にオーナーがいるため、独立した事業体としての立ち位置であり、フランチャイズ本部とは対等な関係性にあります。
フランチャイズ加盟店が本部のブランドや店舗の運営ノウハウを利用しながらビジネスを展開する対価として、フランチャイズ本部に支払うロイヤリティが発生します。フランチャイズ加盟店の役割としては、店舗のミッションは売上の最大化となりますので、従業員の採用や教育をおこない、本部はブランド全体の宣伝をしているため地域への宣伝は各店舗でおこない、地域密着型の繁盛店になるべく活動をしていきます。

フランチャイズ加盟店の運営を成功へと導くためには、本部が指導しているノウハウを忠実に実行し、店舗オーナーが本部の方針を理解して、本部と協力体制をとりながら店舗の運営を進めていくことが大切です。
フランチャイズとして加盟したにも関わらず、本部のノウハウに従わず我流での運営をしたり、本部との関係を構築できないまま運営を続けると、失敗の可能性を高めてしまう場合があるため注意が必要です。フランチャイズ加盟を検討する際は、本部の方針やサポート体制などを入念に調べ上げ、納得して加盟するようにしましょう。

3.フランチャイズの直営店と加盟店の違いとは?

前項ではフランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店についてご紹介しましたが、フランチャイズに「直営店」と「加盟店」があるのをご存じでしょうか。同じ店名で運営していても、本部が直接運営する直営店と本部に加盟金を支払って運営している加盟店があります。直営店は加盟店と似た業態ではありますが、事業体としての位置付けや運営方法は大きく異なります。

(1)直営店とは?

直営店では、フランチャイズ本部が店舗を運営する店長やスタッフを雇用しています。直営店とフランチャイズ本部との関係性は、親子関係のような位置付けになります。直営店は加盟店のモデルとなる立場にあるので、直営店の運営が順調であれば、加盟店も集まりやすいといえますね。うまくいっている直営店の運営ノウハウを本部で蓄積できる仕組みが整っていれば、加盟店へもより鮮度の高い成功ノウハウを効果的に提供することができます。

フランチャイズ本部として試してみたいサービスや商品などは、まず直営店から導入し、ユーザーの反応をみて、加盟店に導入するかどうか判断することも多いようです。

また、フランチャイズ本部の社員として、加盟店をサポートするためには、店舗運営の現状を理解していることが求められます。本部スタッフが店舗運営を経験するための場という役割も直営店は担っているのです。加盟店が開業する前に、直営店で研修を実施するケースもあります。

(2)加盟店とは?

加盟店の店長はオーナーと呼ばれることが多く、加盟店の経営者である場合があります。その店舗の経営を担っているわけですから、直営店の店長とはモチベーションに違いがあるかもしれません。加盟店は店舗ごとにオーナーがいる独立した事業体であるため、立場としてはフランチャイズ本部と対等な関係となっています。

直営店の場合は本社からスタッフが派遣されますが、加盟店の場合はオーナー自らが採用活動から雇用までおこないます。物件や設備については、直営店の場合は本部による所有になりますが、加盟店の場合はオーナーによる賃貸や所有です。また、資金については、直営店の場合は全て本社管理となりますが、加盟店の場合はオーナーによる出資やロイヤリティの支払いがあります。

経営者としての想いを反映した事業計画を立て、融資を受けるなど、金銭面での責任も大きくなります。もちろんフランチャイズ本部が用意している研修で、経営者として必要な知識やノウハウも学ぶことができますので、フランチャイズに加盟する前の状態で知識がなくても問題ありません。研修や実践を通して学びながら、着実に経営者として成長していく姿勢が大切になります。

4.直営店方式のメリット・デメリット

(1)直営店方式のメリット

自社が雇用する社員が店舗の運営に携わるので、マネジメントがしやすいことが最大のメリットです。店長には経験豊富な従業員を派遣できるため、スーパーバイザーなどのサポートを入れる必要がないケースも多々あります。運営方針などが変わったとしても、柔軟に対応することが可能です。また、資金運用の面は本部で管理ができるため、本部が得られる収益を最大化できるメリットがあります。

(2)直営店方式のデメリット

新店舗を出店する際の投資はすべて本部が負担するので、多店舗展開が難しいという側面があります。出店にコストがかかり、各店舗の出店までの期間が長くなるため、全体としてスピード感のある事業拡大を推し進めることができません。また、直営店のマネジメントは本部が行うので、社員教育などの手間がかかります。適切な店舗運営には人材の教育が欠かせませんが、本社としてより重要な事業にリソースを集中させることができない点がデメリットになります。

5.加盟店方式のメリット・デメリット

(1)加盟店方式のメリット

新規事業を検討している法人や独立・起業を考えている個人事業主の資金を活用して、事業展開することができるので、全国展開をスムーズに進めることが可能です。出店の際は、店舗を用意するための費用や内装費用などは加盟店のオーナーが負担し、開業するための人件費などもオーナー自ら負担して採用などをおこなうため、直営店よりも出店までの本部の負担を減らすことができます。そのため複数の店舗を同時に出店することも可能になるので、スピード感をもって事業の拡大を推し進めることができるのです。

また、加盟金や決められたロイヤリティ収入を得ることが可能になるので、新商品やサービスの開発などに注力できることもメリットといえるでしょう。フランチャイズ本部の役割は他社との差別化が可能な独自性と消費者を惹きつける魅力を兼ね備えた商品やサービスを開発し、販売前から多くの人に知ってもらうための宣伝活動を広く規模感をもって実施していくことです。加盟店方式であれば店舗運営をある程度オーナーに任せることができるので、本部としての役割に集中できることがメリットとなります。

(2)加盟店方式のデメリット

直営店に比べて管理が難しいため、ブランドイメージを保ち、サービスの質を統一する努力や工夫が求められます。フランチャイズ本部で店舗運営の方法をマニュアル化して共有することはできますが、オーナーが本部の方針に共感し、運営マニュアルを忠実に実践してもらわなければ、期待する結果を得ることはできません。本部の担当者であるスーパーバイザーとオーナーが密にコミュニケーションを取り、店舗の運営状況についての情報を細かく吸い上げ、運営方法の改善に繋げていきます。

フランチャイズ加盟店が増えれば、その分トラブルが発生する可能性が高くなります。大半の店舗が適切な運営ができていたとしても、一部の店舗でトラブルが発生すれば、これまで築き上げてきたブランドイメージを揺るがす事態にもなりかねません。オーナーとの良好な関係作りに気を配り、事業拡大に向けた活動を推進していく必要があります。

6.直営店方式で拡大するチェーン店の例

直営店方式で拡大するチェーン店の例
全国に店舗があるからといって、その企業がフランチャイズ展開しているとは限りません。例えば、スターバックスコーヒーは、全店直営でその店舗数を増やしてきました。2004年にライセンス事業を開始し、直営店での出店が難しい商圏(空港や駅、レジャー施設など)のみ、ライセンス事業で出店を補完しています。
スターバックスがこれまで確立してきたブランドやイメージを守るために、あえて加盟店方式を導入しなかったといわれています。

7.加盟店が増えてもサービスの質を落とさない

フランチャイズ本部は、築き上げたブランド力を守るために、さまざまな努力をしています。フランチャイズ加盟店が増えても、店舗によってサービスのクオリティにバラつきが出ないように、研修や店舗運営指導、オンラインサポートなどを徹底しているのです。

フランチャイズ展開を成功させるためのポイントとしては、再現性のある店舗運営のビジネスモデルを確立すること、実績を積んだビジネスモデルをマニュアルに落とし込むこと、加盟店との認識の差を埋めることが大切です。

再現性のある店舗運営のビジネスモデルを確立するとは、店舗の立地や運営に関わるスタッフが変わっても、同じような結果を出せるようなビジネスを作り上げることです。たとえ実績のある直営店での販売方法やマーケティング手法をマニュアルにしても、地域やスタッフが変わることで結果が大きく変わる場合、フランチャイズ化を進めても、加盟店の成功を保証することはできません。偶然ではなく必然の結果を出せるようなビジネスを構築する必要があります。

実績を積んだビジネスモデルをマニュアルに落とし込むとは、すでに成功している店舗の活動や行動を具体的に文書や図解で記録し、誰が見ても実践できるような形にすることです。実践・マニュアル化・検証を繰り返すことで、業界についての知識や経験のない加盟店オーナーがスムーズにビジネスで結果を出せるようサポートできる体制を整えていきます。

加盟店との認識の差を埋めるとは、フランチャイズ本部と加盟店で密に情報交換をおこない、双方の勘違いによるトラブルをできるだけ避けようと働きかけることです。フランチャイズ本部には実績と経験があるため、感覚的に取り組んでいても店舗運営についての修正ができますが、加盟店には経験がないため、マニュアルに従いながら自ら応用して改善するのは難易度の高い行為です。本部が当たり前と認識していても、オーナーが同じように気づけるかは不明確であり、トラブルの原因にもなります。フランチャイズ本部は積極的にオーナーとコミュニケーションを取り、結果の出せるマニュアルを真摯に実行してもらうように工夫することが大切です。

8.まとめ

フランチャイズ加盟店と直営店の違いについて解説しました。同じブランドを掲げていても、事業主体や運営方法は加盟店と直営店でそれぞれに違いがあります。直営店の場合は運営主体がフランチャイズ本部になるため、マネジメントしやすく収益を得られやすいメリットがありますが、出店コストを全て負担するため事業拡大しづらいデメリットもあります。直営店を中心に事業を拡大する企業も中にはありますが、業界の傾向でいうと、直営店2割・加盟店8割で事業を拡大するのが一般的です。いずれにしても、サービスの質を落とさずフランチャイズチェーン店舗を増やしていく工夫が大切です。直営店と加盟店の違いを踏まえたうえで、フランチャイズビジネスへの参入を検討してくださいね。

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