フランチャイズ加盟店が受けられる本部からのサポート内容は？注意点も紹介

1.フランチャイズ店舗を開業するメリット

フランチャイズ店舗を開業するメリットは、自力で開業するよりも成功確率を高められる点です。なぜなら、フランチャイズ本部はすでに店舗運営に成功しており、その実績をもとに再現性のあるノウハウを蓄積しているからです。自力での開業は商品開発や店舗探し、広告宣伝などをゼロからおこなう必要がありますが、フランチャイズに加盟し本部のノウハウやブランドを利用することで、事業運営の負担を軽減できます。また、フランチャイズではノウハウを教えてもらうだけでなく、そのノウハウを現場で再現できるように、手厚いサポートも受けられます。

2.フランチャイズで受けられる本部からのサポート内容は？

開業の前後で受けられるサポートをご紹介します。

2-1.開業前

物件紹介・店舗立地の調査と分析サポート

開業前にまず行うことは出店するための店舗探しです。店舗をどこに出すかは集客のしやすさに大きく関わってくるため重要なポイントです。出店検討をするエリアの人口分布や世帯収入の分布を調査し業態にあった場所を絞りこみ、商業施設や駅周辺、競合店も出店しているエリアなど、どこなら戦いやすいかを精査します。物件探しから不動産会社との手続きまで1人ですべてこなすのは大きな負担となるため、立地の調査や分析をサポートしてくれると助かるはずです。

店舗デザインの設計と監修

物件が決まったら、来店しやすい店舗デザインや安心して買い物ができるような内装について検討します。ブランドイメージを踏襲しつつ、街を歩く人々の目に留まるような店舗デザインにするために、本部が監修してアイデアを形にしていきます。来店してくれたお客さんとスムーズな商談を進められるよう、外装だけでなく内装も意識してデザインを進めます。

広告宣伝施策・集客エリアの提案

ブランドとして知名度を高める広告宣伝は本部が担いますが、地域での認知を広げるための広告は店舗ごとにおこないます。ブランドイメージを損なわないよう本部との連携を取りながら、その地域に合う効果的な宣伝方法を一緒に考えていきます。本部のサポートがあれば他の地域の店舗での成功例を共有できるため、ゼロから試行錯誤をする必要はなく、効果のあった施策の中から自分の店舗に合った宣伝方法を厳選します。

開業前研修と開業時のサポート

フランチャイズが未経験でもスムーズにスタートできる理由は、本部による開業前研修や開業時の立ち上げサポートがあるからです。店舗運営をするには店舗マネジメントについての知識や業界・商品についての知識、実務に関する店舗オペレーションについての知識が必要です。それらの知識を開業前の研修で身につけていきます。本部が管理する店舗があれば、実際に運営されている店舗で業務を体験することも可能です。

資金調達のサポート 

フランチャイズ開業の場合、百万円単位や千万円単位の資金が必要になります。そのためすべてを自己資金でまかなうのではなく、銀行からの融資や国からの融資、補助金や助成金を利用するフランチャイズオーナーもいます。ブランドによっては手続き面でのサポートを実施しているケースがあります。

2-2.開業後

店舗運営指導

開業後はスムーズにビジネスを展開できるように本部から店舗運営のための指導がおこなわれます。例えば商品の品質を守るための保管方法の指導、店外の看板や店内の備品をメンテナンスするための指導、財務諸表など資料作成についての指導があります。フランチャイズとして本部のブランドを最大限に活用するために、自己流の経営手法に固執せず、本部が検討を重ねた運営指導に沿ったビジネスを展開するのが得策です。

店舗運営システムの提供

フランチャイズ本部は店舗運営のための独自システムを構築しているため、開業当初から効率的な店舗運営を実践できます。独自の仕入れルートや流通ルートを確保している場合、自力ではできないような値引きや収益獲得が可能になります。また、スムーズな業務のためにすでに本部側で用意された販売管理ツールがあれば、面倒な事務手続きの労力を軽減することができます。

マーケティング支援

店舗運営がスタートすると、店舗状況や顧客の行動パターンに関するデータが日々蓄積されていきます。情報を的確に分析することで、より効果的な店舗運営や宣伝広告をおこなえるようになります。今まで接客中心の仕事をしていたからいきなり数値の分析なんてできないという方でも、本部からの支援を受けることで、まわり道せず必要なスキルだけを身につけられます。

経験豊富なスーパーバイザーからの運営アドバイス

フランチャイズに加盟すると、経験豊富なスーパーバイザーからの運営アドバイスを受けながら店舗運営に取り組めます。スーパーバイザーは各店舗を巡回して本部の意向を伝えたり、経営に関する相談を受けたりアドバイスをおこなう役割を担っています。オーナーに代わってリアルタイムでの成功事例を目にしているため、鮮度の高い的確なアドバイスを受けられます。

3.フランチャイズを選ぶ際のポイントと注意点

フランチャイズを選ぶ際は、サポートの内容や実際の店舗を自分の目で確かめることが大切です。

3-1.オンラインでのサポートが可能かを確認

フランチャイズに加盟をすれば店舗運営のサポートを受けられますが、オフライン・オンラインいずれでも対応してもらえるかは事前に確認しておきましょう。対面でのサポートは顔が見られて安心につながりますが、スーパーバイザーに訪問してもらう必要があります。オンラインでなら聞きたいタイミングですぐ質問できるため、タイムラグがありません。店舗運営で忙しくなると、手軽にすぐ聞けないとストレスにつながるはずです。

3-2.フランチャイズ加盟店を実際に見に行くことも重要

サポート内容のみで安心せず、実際の店舗に行き、自身の目で確認することもオーナーとしての大切な仕事です。書面上のサポートが満足のいくものであったとしても、それが現場でおこなわれているかはわかりません。自ら店舗を訪れ実際のサポート内容を確認しましょう。サポートが書面通りおこなわれていれば、本部への信頼感がより高まりますし、現場でのサポートがなければ加盟しない大きな根拠となります。

3-3.サポートが充実しているかを確認

特に独立開業が初めての場合、サポートが充実しているかは重要なポイントです。本部のブランドを借りられるだけであれば、開業当初こそお客さんの来店があるものの、その後は自力でなんとかしなければなりません。事務的な作業を効率的に進める管理システムの提供や成功している他店舗のノウハウの共有など、開業後も継続的にサポートを受けられる体制であるかを事前に確認しておきましょう。

3-4.本部サポートの依存のしすぎに注意

フランチャイズを選ぶ基準としてサポートの内容確認をご紹介しましたが、手厚いサポートがあったとしても、最終的にはオーナーの努力が成功には必要です。サポートに依存しすぎると、自分で工夫や努力をすべきところまでも本部の責任に転嫁してしまう恐れがあるからです。ビジネスのオーナーとしての自覚を持ち、本部のサポートを最大限に活用しながら、絶対に成功するという情熱を持って取り組むことが事業運営に最も大切なポイントになります。

4.まとめ

フランチャイズ加盟店が受けられる本部からのサポート内容について解説しました。オーナーとして店舗を運営するためには、さまざまな知識やスキルが必要です。本部のサポートを受けながら徐々に身につけていき、ビジネスを成功に導きましょう。