コロナ禍で影響を受けにくいフランチャイズの業種は?選ぶポイントも紹介
これからフランチャイズビジネスを始めようとする場合、考慮すべきことのひとつとしてコロナ対策があります。新型コロナウイルスは多くの事業にダメージを与えたため、これから事業を立ち上げるならコロナ禍の影響を受けにくい業種を選びたいと考えるオーナーも多いことでしょう。この記事ではコロナ禍で影響を受けにくいフランチャイズの業種についてご紹介します。フランチャイズの選び方も解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.コロナ禍でも影響を受けにくいフランチャイズの業種は?
既存事業がコロナの影響を大きく受けている中で、既存事業に代わる新規事業を探している人も多くいます。コロナ禍でも影響を受けにくい業種5つをご紹介します。
1-1.無店舗業
無店舗業とは店舗を持たずに商品を販売する業態のことを指しています。通信販売や産地直送販売、訪問販売などが無店舗業にあたります。無店舗業は店舗にかかる費用を最小限に抑えられ、自ら出向けば幅広いエリアの住人を顧客として獲得可能になります。コロナの影響を受けにくい理由は、コロナ感染が心配される人との接触を最小限に抑えながら商品を販売できるからです。経済産業省の調査によると、コロナ禍に入って無店舗業全体で業績が向上しているデータも出ています。ただし、店舗がないと購入するまで実物や商品内容を確認できないため、信頼を得られにくいデメリットがあります。
1-2.デリバリー系飲食業
デリバリー系飲食業は、出前のように料理を自宅や指定した場所まで直接配達・販売する業態です。以前はピザや寿司がデリバリーの定番でしたが、コロナ禍で多くの飲食店がデリバリーサービスを利用するようになりました。テイクアウトでは顧客自身がお店に取りにきますが、デリバリーではお店側やデリバリー専門業者が直接お客に届けます。無店舗と同様に対人の接触がほとんどなく、自宅に料理が届くため、コロナ禍の影響を受けにくい業態です。デリバリーは来店しない顧客にも商品を届けられるメリットがありますが、デリバリーのための人員確保や配達オペレーションを新たに導入しなければなりません。
1-3.オンライン通信制教育業
オンライン通信制教育業とは、資格取得やビジネススキル習得に向けて個人で学習を進めるためのサービスです。テキストや動画講義を、インターネットを介して視聴できるため、ネット環境さえあれば場所と時間にとらわれずいつでも学習可能です。
eラーニングとも呼ばれており、個人の学習だけでなく企業の社内研修などにも導入されています。コロナ禍で在宅時間が増えたことでオンライン通信教育の需要が増えました。在宅ワークの仕事に転職するためにオンライン通信教育で学ぶ人もいるため、コロナの影響は業態にとって後押しとなるはずです。オンライン通信教育では学習者の継続が不安定であるため、フォローサービスも積極的に検討する必要があります。
1-4.清掃業
清掃業は一般家庭やオフィスビル、病院やホテル、レジャー施設の清掃を担う業務です。建物内のクリーニング作業が一般的なイメージですが、企業によっては空調点検などを担っているケースもあります。
清掃業は学歴不問・未経験でも始められ、人と接すことなく業務を完了できるメリットがあります。コロナ禍において在宅ワークをすすめる企業が増えましたが、オフィスが空いているあいだに普段できない清掃やメンテナンスをするケースが多く、人手はまだまだ足りない状況です。汚れを綺麗にする仕事であるため、衛生面に不安がある点や体力的な負担がかかる点はデメリットともいえます。
1-5.買取・リサイクル業
買取・リサイクル業は、一度消費者の手に渡った商品を中古品として買い取り再販売をおこない、製品の再利用を促進する業態です。近年はネットショップやアプリなどを通して、中古品の売買が個人間でも頻繁におこなわれるようになりました。
買取・リサイクル業はコロナ禍の影響を受けておらず、2020年のリユース市場は約2兆4,000億円で、前年比2.5%プラスで成長しています。リモートワークにより在宅時間が増え、物品整理による買取需要が増加したことも市場成長に大きく貢献しました。また、景気が良ければ購入が増え、景気が悪ければ買取が増えるため、どちらでも収益を出せる買取・リサイクル業は景気の動向自体に左右されにくい業態としても知られています。
2.コロナ禍でも影響を受けにくいフランチャイズを選ぶポイント
フランチャイズを選ぶ際は、業界の将来性や本部に対する信頼性を重視しましょう。
2-1.本部からのサポートの手厚さで選ぶ
フランチャイズでの事業立ち上げを検討する際は、どこの本部を選ぶかがポイントです。フランチャイズ店舗を大切にし、共に成功しようとする姿勢がみられる、サポートの手厚さをぜひ確認してください。本部のサポート内容はブランドによって異なるため、金額だけで質の違いを判断することはできません。研修制度が充実しているか、広告宣伝はどのような仕組みか、担当からはどのようなサポートを受けられるのかなど、安心してビジネスをスタートできる体制になっているかを慎重に確認しましょう。サポート内容と本部へ支払うロイヤリティ費用のバランスもチェックします。
2-2.市場規模や将来性で選ぶ
コロナ禍の影響を受けずにフランチャイズで事業を成功させるには、市場の後押しがあるとより有利にすすめられます。なぜなら、市場規模が大きく将来性のある分野であれば、その分野でビジネスを展開するとチャンスを掴みやすくなるからです。市場が成長していると、お金の流れがその市場に集まりやすくなっているため、新たな顧客を獲得しやすいメリットがあります。反対に衰退している市場に参入すると、お金が出ている流れの中に飛び込むことになるため、既存顧客の取り合いをしなければなりません。
2-3.本部の認知度で選ぶ
フランチャイズに加盟してビジネスを始めるメリットは、本部の知名度を借りて店舗の集客力を高められることです。高い志をもって素晴らしい商品の販売を始めても、お客さんからすれば聞いたことのないお店に入るのは勇気がいりますし、商品の存在を知らなければ買おうというアクションが生まれることはありません。認知されている、印象がよいといったイメージがあることは、スタート時のビジネスにとって非常に強力なサポートになるはずです。将来の明るい市場を見つけられたら、その中でも知名度のあるフランチャイズ本部を選びましょう。
2-4.運営人数や運営規模で選ぶ
フランチャイズでビジネスを立ち上げる際は、どのように始めるか、までをイメージしましょう。具体的には、店舗運営に必要な人数やどのような規模でビジネスをおこないたいかを決めることです。デリバリー系飲食店ではホールスタッフは必要ありませんが、調理スタッフやデリバリースタッフを雇用する必要があり、コロナ禍の影響を受けにくい事業の中では規模が大きい部類に入ります。反対にできるだけ少人数で始めたい場合、買取・リサイクル業などであれば1人からでもビジネスをスタートできます。
3.コロナ禍でフランチャイズ店舗を開業するメリット
ここまでコロナ禍で影響を受けにくいフランチャイズの業種や選び方について解説してきましたが、これらのビジネスはコロナ禍でこそ開業することがメリットになります。なぜなら、実績としてコロナ禍で業績を向上させたビジネスばかりであるからです。既存のビジネスがコロナの影響を受けている場合、コロナ禍で利益を上げられるビジネスが本業のサポートにもなりえます。人々はコロナ禍の生活に慣れてきて、在宅での過ごし方に楽しみを見つけているため、コロナ禍が収束に向かっても十分なビジネスチャンスがあります。
4.まとめ
コロナ禍で影響を受けにくいフランチャイズの業種についてご紹介しました。コロナ禍が終われば行動自粛や在宅ワークを強いられる未来はもう来ない、とは言い切れません。既存事業の代わりになるような新規事業を検討されているのなら、コロナ禍で影響を受けにくいビジネスも選択肢のひとつとして考慮してみてはいかがでしょうか。